IONIC1on1 MANAGEMENT / 月次分析レポート
対象企業:(サンプル)架空製造業 A社
対象月:2026年8月
発行:i-テクセンス合同会社
担当キャリアコンサルタント:村瀬 幸一
今月の1on1から見えてきたこと
管理職の1on1記録と、部下のふりかえりをもとに、キャリアコンサルタントの視点でまとめています。
これは営業デモ用のサンプルです(架空データ)

1 今月のサマリー

対象は管理職3名・部下8名です。取り組みの回りぐあいと、チーム全体の様子をまとめました。

1on1の実施率
88%
対象8名中7名が実施
ふりかえり回収率
75%
8名中6名が回答
全体の様子(5段階平均)
3.4
前月 3.6 / −0.2
今月の「様子」の分布(管理職が記録した5段階)
5 とても良い
1名
4 やや良い
2名
3 ふつう
3名
2 やや沈み気味
1名
1 とても沈んでいる
0名
今月は、繁忙期の重なりもあり、全体の様子はゆるやかに落ち着いた月でした。一方で、複数の方から「自分の裁量で動ける範囲を広げたい」という前向きな声が重なって見えてきています。沈みではなく、次の一歩を探している段階だと受け止めています。
対話と分析で、共に織り上げる。

2 見えてきた組織・環境の課題

個人の努力だけでは変えにくい、環境や仕組みの面での課題を、匿名・集計でまとめました。同じ傾向が3名以上で見られたもののみを記載しています。

課題の推移(過去3か月)— 続きものか、今月あらたに出てきたかが一目で分かります
課題6月7月8月(今月)
繁忙期の負荷の集中○◐●継続・強まる
裁量を広げたい−−●新規
キャリアの見通しへの不安−◐◐継続・横ばい
新任の方の孤立感◐○−収束
● はっきり見える ◐ 一部で見える ○ 兆し − 見られない / 継続=先月からの続きもの 新規=今月あらたに 収束=和らいで本編から外れた課題
01 繁忙期の負荷が特定の人に集中している 4名に共通
継続 3か月目 ▲ 先月より強まっている
現れ方「月末になると締め切りに追われる感覚が続く」「自分にしかできない作業が積み上がる」といった声が、部署をまたいで複数の方から出ています。
見立て(キャリアコンサルタントとして)本人たちは責任感が強く、抱え込む傾向があります。これは個人の頑張りの問題ではなく、業務が属人化し、繁忙期に負荷を分散する仕組みが整っていないことが背景にあると見ています。
個人では変えにくい理由担当の割り振りや応援体制は、本人の努力だけでは変えられず、チーム・部署の設計に関わるためです。
先月からの動き: 6月に兆しが見え、7月に一部で顕在化。今月は対象が3名から4名に増え、はっきりと見えてきました。継続して注視が必要な課題です。
02 自分の裁量で決められる範囲を広げたい 3名に共通
新規 今月初めて — 今月あらたに浮上
現れ方「ここは自分で決められたら、もっと動きやすい」という趣旨の声が、中堅層を中心に重なって見えました。不満というより、前向きな意欲としての表れです。
見立て(キャリアコンサルタントとして)仕事への手応えが育ってきたからこそ出てくる、健全なサインだと受け止めています。任せる範囲が広がることで、さらに主体性が伸びる伸びしろのある層です。
個人では変えにくい理由意思決定の権限の範囲は、上司や組織のルールで決まっているため、本人からは動かしにくい部分です。
先月からの動き: 今月あらたに見えてきた傾向です。不満ではなく前向きな意欲としての表れなので、来月以降、どう育っていくかを見守ります。
03 これから先のキャリアの見通しへの不安 3名に共通
継続 2か月目 → 横ばい
現れ方「この先どんな役割に進んでいくのか、イメージがわきにくい」という声が、30代を中心に見られました。
見立て(キャリアコンサルタントとして)目の前の仕事には前向きな一方で、中期的な道筋が見えにくいことが、静かな不安につながっています。関わり方次第で、定着と成長の両方に効いてくる大切なポイントです。
個人では変えにくい理由キャリアパスや役割の広がりは、会社側が示す道筋や機会に左右されるためです。
先月からの動き: 7月に一部で見え始め、今月も同じくらいで続いています。急な悪化ではないぶん、継続的な関わりがじわりと効いてくる段階です。
収束に向かった課題: 先月お伝えした「新任の方の孤立感」は、1on1の継続によって和らぎ、今月は3名未満となったため本編からは外しています。関わりが実を結んだ、良い変化です。
対話と分析で、共に織り上げる。

3 会社への提言

上記の課題に対して、環境・仕組みの面でできそうな一手を、選択肢としてお示しします。どれも押し付けではなく、現場に伴走した結果として見えてきた「環境要因」への向き合い方のご提案です。

課題01:負荷集中
繁忙期の業務を一度「見える化」し、誰にどれだけ集まっているかを共有する場をつくること。属人化している作業を、少しずつ引き継げる形にする応援体制を検討いただくと、抱え込みがやわらぎます。
課題02:裁量
「ここまでは自分で決めてよい」という範囲を、小さくても明確にすること。中堅層に一段任せることは、主体性を伸ばす投資にもなります。
課題03:キャリアの見通し
数年先の役割の広がりや、社内で描けるキャリアの道筋を、言葉にして共有する機会をつくること。1on1の継続とあわせて、少しずつ見通しを一緒に描いていくことをおすすめします。

4 今月見えた良い兆し・強み

  • 新しい設備や役割を任された方が、戸惑いながらも前向きに工夫を重ねている様子が見えました。
  • 若手とベテランの間で、日々の作業の中での学び合いが自然に生まれつつあります。
  • 「裁量を広げたい」という声は、仕事への手応えが育っている何よりのしるしです。

5 次月に向けて

来月の「今月の問い」は、今回見えてきた「裁量」と「キャリアの見通し」を軸に組み立てます。あわせて、繁忙期の負荷について、本人が安心して相談できるような問いかけを添えていきます。次回のレポートでは、これらの傾向がどう動いたかを追ってご報告します。

個人情報の取り扱いについて。 本レポートは、同じ傾向が3名以上で見られたもののみを、匿名・集計してまとめています。個人名・個別の発言、および部下の方が回答した「ふりかえり」の原文は、一切含んでいません。ふりかえりは上司にも共有されず、翌月の問いづくりと本レポートの傾向分析にのみ使用しています。少人数で特定につながりうる内容は、記載しておりません。
i-テクセンス合同会社
国家資格キャリアコンサルタント 村瀬 幸一
対話と分析で、共に織り上げる。