「変わりたいのに変われない」現場の謎。組織を動かすのは大改革ではなく、そっと置かれた「一歩の勇気」
「今年こそ組織を改革するぞ!」と高らかに宣言したものの、現場のリアクションが「しーん……」としていて、心が折れそうになったことはありませんか? 「うちの社員は変化を嫌う、保守的な人ばかりだ」とため息をつく前に、少しだけ立ち止まってみてください。実は、現場が動かないのは社員の意志が弱いからではないのです。
「変わりたくない番犬」と「そこそこ快適な犬小屋」
人間の脳には、「心理的ホメオスタシス(現状維持バイアス)」という、命を守るための強力な安全装置が備わっています。新しい変化を「未知の危険」と察知し、全力で引き戻そうとする、いわば忠実な「番犬」です。
さらに、心理学者ハーズバーグの理論によれば、給与や環境といった「衛生要因(不満を消す痛み止め)」がそこそこ満たされていると、この番犬は「今の快適な犬小屋から出るな!」とさらに強く吠え始めます。つまり、「そこそこ快適な現状」こそが、変化への最大のブレーキになってしまうのです。
大改革(レシピ)を捨てて、ありもので始める
では、どうすればこの頑丈なブレーキを外せるのでしょうか。
そこで役立つのが、経営学の知見である「エフェクチュエーション」という思考法です。これは、完璧な計画(レシピ)から逆算して動くのではなく、「今、手元にあるリソース(ありもの)」を活かして、番犬に気づかれないほど「小さな一歩」をデザインしていくアプローチです。
組織変革を成功させる鍵は、壮大なビジョンで社員を圧倒することではなく、彼らが今持っているもので始められる、極小の行動を設計することにあります。
番犬に気づかれない「最初の一歩」から
経営者や人事の皆様が本当にすべきなのは、大きな背中を押すことではありません。社員が「失敗しようがない」と思えるほど極小の「最初の一歩」を、一緒に見つけてデザインしてあげることです。
「まずは1分、隣の席の人に声をかけてみる」 「会議の終わりに、1つだけ感じた違和感をメモに書いてみる」
そんな小さな「環境のデザイン」から、組織の重力は少しずつ変わり始めます。
i-テクセンスは、働く一人ひとりの「技術(縦糸)」と「感性(横糸)」を丁寧に織り上げ、自発的な「小さな一歩」へと寄り添うパートナーです。一人で抱え込まず、まずは私たちにその胸の内を、そっとお聞かせくださいね。


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