i-テクセンス

D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)関連

アンコンシャス・バイアスを「悪者」にしない ―― 違いを力に変えるための『自己認知』

「研修をやったら、かえって社内がギスギスしてしまったんです」ある人事ご担当者様から、こんな切実なご相談をいただいたことがあります。近年、多様性を活かす組織づくりの第一歩として、多くの企業で「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」研修が導入されています。しかしその後、現場で「それ、バイアスじゃないですか?」「そんな言い方は偏見だ」と、お互いを監視し、萎縮し合う「言葉狩り」のような空気が生まれてしまったというのです。誰もが生き生きと働ける組織をつくろうと、日々一生懸命に人と組織に向き合っている皆様だからこそ、こうした予想外のきしみは本当に心苦しいものですよね。実は、脳が生き残るための「正常な機能」結論からお伝えすると、アンコンシャス・バイアスは決して「排除すべき悪者」ではありません。心理学の視点から見ると、これは脳が日々流れ込む膨大な情報を瞬時に処理するための、きわめて正常な「効率化のシステム」なのです。「この人はベテランだからこうだろう」「若いからこうだろう」と過去の経験から自動的に推し量ることで、私たちの脳はエネルギーを節約しています。つまり、生きるために脳に備わった「誰にでもある当たり前の機能」であり、これ自体をゼロにすることは不可能なのです。
育成・研修関連

【キャリコン挑戦記】「ただ聴く」がこんなに難しいなんて。初めての心理カウンセリングロープレで気づいた、私の大いなる勘違い

「解決しようとする自分」を手放すこと。それが、私が見つけた最大の課題です。クライエントが本当に話したいことは何か。 表面上の出来事の奥にある、どんな気持ちを理解してほしいと思っているのか。自分の頭の中にある「解決策」を探すのをやめて、もっと純粋に「相手の世界」を知ろうとすること。自分の「聞きたいこと」ではなく、相手が「話したいこと」に耳を傾けること。
D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)関連

「配慮」が「不満」に変わる時 ―― 「お互い様」を機能させるインクルージョンの境界線

は、誰かの負担を別の誰かに背負わせることではありません。 お互いの「今できること」を認め合い、誰もが「自分は組織の役に立っている(貢献者だ)」と実感できる対話の土壌を育むことです。
コラム

😱「うちの社員は大丈夫か?」目を疑う調査結果と、日本の“キャリアの現在地”

「意欲なし3割」「支援なし2割」という現実それは、Indeed Japanが2025年8月に発表した「労働者のスキルに関する日米調査」の結果です。まず第1弾の調査(8月8日発表)で、度肝を抜かれました。新しいスキル習得に「意欲なし」と答えた日本の労働者は、なんと29.3%。これに対し、米国の労働者はわずか3.7%です。約3割の人が、自ら学ぼうとしていない。この数字だけでも衝撃的ですが、問題は「個人」だけではありませんでした。従業員のスキル習得支援策が「特になし」と回答した日本企業は、22.7%。対して、米国企業はたったの2.0%。つまり、「個人は学ばず、会社も支援しない」という、キャリア形成において極めて深刻な“停滞”が、日本の多くの組織で起きている可能性が示唆されたのです。📉「自信のなさ」が追い打ちをかけるさらに衝撃は続きます。同調査の第2弾(9月発表)では、「キャリア・スキルの自己認識」についての日米比較が示されました。詳細は割愛しますが、ここでもまた、日本と米国の間には大きな差があり、日本は自身が持つスキルへの「自己認識」が低い傾向にあることが浮き彫りになったのです。ここから見えてくる日本のキャリア形成の課題。それは、「個人の学習意欲の低さ」と「企業の支援体制の欠如」が同時に存在し、さらに「自身のスキルやキャリアへの自信のなさ(低い自己効力感)」が、その停滞に拍車をかけている。まさに、「個人も企業も動かない」という負のスパイラルです。👣「対話」という、はじめの一歩「わが社も、もしかし たら…」と、不安になられた経営者・人事の方もいらっしゃるかもしれません。この「動かない」状態の背景には、心理学でいうところの「学習性無力感」(何をしても無駄だという諦め)や、終身雇用モデルの中で育まれた「会社任せ」の意識が、根強く残っていることが考えられます。しかし、この衝撃的なデータを、ただ嘆くだけで終わらせてはいけません。これは、私たち経営者や人事が、本気で「人の成長」と向き合うための“警鐘”です。では、何から始めるか。
D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)関連

「いる」だけでは、もったいない。インクルージョンを育む「対話」の力

心理学の分野では、組織の生産性を高める重要な要素として「心理的安全性」が注目されています。これは、「この組織では、自分の意見や素直な懸念を口にしても、罰せられたり、恥ずかしい思いをさせられたりしない」という安心感のことです。
評価・制度関連

「ウチは中小企業だから」は禁句? 評価制度の“主役”は「対話」です

リソースが限られる中小企業で、複雑な評価制度を導入しようとすると、ほぼ確実に失敗します。評価シートの項目が多すぎて、管理職が記入するだけでヘトヘト評価基準が難解すぎて、社員が「何をすれば評価されるのか」分からない結果、面談が「通知票を渡すだけの儀式」になり、肝心な対話が抜け落ちるこれでは本末転倒です。評価制度は社員を縛るものではなく、社員と会社の「進む方向」を合わせ、成長を応援するための「対話のツール」であ
気づきニスト

AIに「仕事を奪われる」と不安なあなたへ

AIには「察知」できないAIには原理的に不可能な、人間固有の「気づき」があります。会議室の微妙な緊張感や、お客様の表情のかすかな曇りを「読む」ことデータ上は完璧でも、「何かおかしい」と感じる、あの「違和感」同僚の元気のない声色から、「何か悩みがあるのかも」と「共感」することこれらは、文脈や身体感覚を伴う、人間にしかできない高度な「察知」です 。これからの時代は、「AIに使われる人」ではなく、「AIを道具として使いこなす人」が価値を生み出します 。 そして、その人材こそが「気づきニスト」なのです 。「気づきニスト」は、AIが弾き出した分析結果を見て、こう問いかけます。 「なるほど、データ上はA案が最適らしい。しかし、現場のBさんの表情が曇っていたのはなぜだろう?」AIと分析力で勝負する必要はありません。AIには決して真似のできない、人間ならではの「気づき」を付加価値として提供すること 。それこそが、AI時代を生き抜くための、私たちにとっての最強のスキルなのです。
組織開発・エンゲージメント関連

その「足し算」、本当に今ですか?良薬の前に必要な「一杯の水」の話

What(何を導入するか)」を考える前に、まず大切なのは、社員一人ひとりが「Where(今どこに立っていて)」「Why(なぜそう感じているのか)」を、私たちが真摯に「聴く」こと。そして時には、不要な心理的負担を「引く」勇気を持つことなのかもしれません。新しいカーナビ(ツールや制度)を導入する前に、そもそもドライバー(社員)がどこへ向かいたいのか、そして今、心のガソリンは残っているのか。それを知ることが、エンゲージメントという名の長い旅路の、最も重要な第一歩です。
育成・研修関連

内定者フォローの次の一手。「キャリアコンサルティング」が会社と内定者の未来を変える

この課題に対し、私は今年、新たな内定者フォローとして二段構えのプログラムを企画・提案しました。まず全員参加の「キャリアデザインセミナー」を実施し、社会人としてのキャリアの考え方や自社で描けるキャリアパスの多様性をインプットしてもらいました。その上で、希望者一人ひとりと個別に行う「キャリアコンサルティング面談」の機会を設けたのです。セミナーという「集団」での学びから、面談という「個」へのアプローチへつなげる狙いでした。
コラム

【キャリコン挑戦記】法改正でボリュームUP!?試験対策なしで進む養成講座のリアルな不安と、仲間の存在

【キャリコン挑戦記】法改正でボリュームUP!?試験対策なしで進む養成講座のリアルな不安と、仲間の存在みなさん、こんにちは!i-テクセンスのライターです。国家資格キャリアコンサルタント(キャリコン)の取得を目指し、養成講座に通い始めて早いもの...