育成・研修関連

50代のリスキリング、なぜ進まない?「教わるプライド」と「学びほぐし」の処方箋

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50代のリスキリング、なぜ進まない?「教わるプライド」と「学びほぐし」の処方箋

「今さら新しいシステムなんて覚えられないよ」 「若い人に頭を下げてまで、新しいことを教わるのはちょっと……」

人事・総務担当の皆様、社内のベテラン社員からこんな本音や、あるいは言葉に抗うような「無言の抵抗」を感じたことはありませんか?国も企業も「リスキリング」を声高に叫び、せっかく予算をとって研修制度を整えても、肝心のミドルシニア層がなかなか動いてくれない。そんなもどかしさを抱える担当者様は非常に多いものです。

長年、組織の荒波を乗り越え貢献してきた彼らが、新しい一歩を踏み出せない理由。それは決して「学ぶ意欲がない」からではありません。実は、長年の経験から培われた「誇り」と「これまでの成功パターン」が、新しい学びを拒む分厚い防壁になってしまっているのです。

大人の学びにおいて、新しい知識を詰め込む(ラーニング)前に、避けては通れない非常に重要なプロセスがあります。それが、これまでのやり方やこだわりを一度脇に置く「アンラーニング(学びほぐし)」です。

心理学の観点から見ても、人間は「これまでの自分」を否定されることに強い不安やストレスを感じます。ただ「新しいやり方を覚えなさい」と指示されると、彼らはこれまでの自分の実績やプライドまで否定されたように感じてしまうのです。だからこそ、ベテランに必要なのは、単なるスキルの押し付けではなく、「これまでの経験を肯定的に棚卸しするプロセス」です。

彼らが持つ、問題解決力や他部署との泥臭い調整力といった「ポータブルスキル(持ち運び可能な能力)」は、一朝一夕で身につくものではありません。 「あなたのその素晴らしい交渉力に、このデジタル知識を『掛け算』したら、さらに無敵になりますよ」 そんな風に、これまでの経験を土台にした「足し算のキャリア」として、変化を前向きに捉え直してもらうアプローチが極めて有効です。

新しい学びとは、過去の自分を捨てることではなく、自慢の武器をさらに磨き上げるための冒険です。 ベテラン社員がもう一度「学びの面白さ」を思い出し、誇り高い背中を若手に見せられるように、まずは彼らのこれまでの歩みを労い、じっくりと耳を傾ける「対話」から始めてみませんか。

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