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AI時代にこそ試される「気づく力」〜データで測れない現場の機微をどう拾うか〜

コラム

AI時代にこそ試される「気づく力」〜データで測れない現場の機微をどう拾うか〜

「サーベイのデータは整ったのに現場が変わらない」「生成AIが普及して作業は速くなったはずなのに、なぜか職場の活気が上がらない」。経営者や人事・総務の皆様から、こうしたご相談を受ける機会が急増しています。

世間ではAIのインフラ化や人的資本データの可視化が話題を集めていますが、データが教えてくれるのはあくまで過去の「集計結果」です。画面上の数値やグラフは整っていても、現場で働く一人ひとりの表情や、職場の微妙な空気感までは映し出せません。

心理学における「認知行動療法」では、人の行動や感情を決めるのは目の前の出来事そのものではなく、それをどう捉えたかという「認知」であると考えます。どれほど綺麗なエンゲージメントスコア(出来事)を提示されても、社員自身が「どうせ会社は変わらない」という認知(思い込み)を抱いていれば、主体的行動という変化は生まれません。

AIが膨大なデータを一瞬で処理し、タスクをこなす時代だからこそ、私たち人間にしかできない役割があります。それこそが、データに表れない違和感や、社員の「声なき声」にハッと「気づく力」です。

「数値は目標通りだが、打ち合わせ中の表情が硬いな」「業務は回っているが、誰も新しい提案をしなくなったな」。こうした日々の微細な兆候に気づき、対話を通じて相手の認知のフレームを優しく紐解いていくこと。それこそが、数値目標の追及だけで疲弊した組織に再び命を吹き込む、本質的な組織開発の第一歩となります。

まずは次の1on1や雑談の場で、数値や成果の進捗確認を一旦脇に置き、「最近、業務の中でどんな瞬間にやりがいやモヤモヤを感じた?」と、相手の“受け止め方”に耳を傾ける問いを一つ投げかけてみませんか。

データという地図を眺めるだけでなく、現場に立つ人の心の機微に寄り添うこと。貴社の組織に眠る「小さな気づき」を豊かな成果へと育む伴走者として、これからも皆様と共に悩み、歩んでまいりたいと考えています。

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