「その発注、大丈夫?」フリーランス保護法が迫る、人事・総務の新たなミッション
人事・総務の皆様、毎日お疲れ様です。「また新しい法律の対応か…」と、ため息をつきたくなる日もあるのではないでしょうか。特に最近は、外部のフリーランスの方々と協業する機会が増えましたよね。現場の担当者が「急ぎでお願い!」と口頭でサクッと依頼しているケース、御社にも心当たりはありませんか?
実はそれ、これからは大きなリスクになります。今回は、今後の実務に直結する「フリーランス保護法(フリーランス・事業者間取引適正化等法)」について、真剣にお話ししたいと思います。
■ 「うちは関係ない」が通用しない新法
この法律の最大の特徴は、従来の下請法にあった「資本金要件」がないことです。従業員を雇用している企業が、個人で働くフリーランス(役員1名のみの一人社長含む)に業務を委託する場合、企業規模を問わずすべての発注事業者に適用されます。
■ 企業に課される7つの義務と規制
法律では、大きく「取引の適正化」と「就業環境の整備」について、企業に7つの対応を求めています。特に実務への影響が大きいポイントは以下の通りです。
- 取引条件の明示と支払期日:口頭発注はNGです。発注時、直ちに書面やメールで業務内容や報酬額を明示し、成果物受領から60日以内の短い期間で報酬を支払う必要があります。
- ハラスメント対策と両立支援:自社の従業員だけでなく、フリーランスに対するハラスメント相談窓口の設置・周知や、一定期間以上の委託では育児・介護との両立(納期調整やリモートワーク等)への配慮が求められます。
- 契約解除のルール化:6か月以上の継続委託を終了・不更新とする場合、30日前までの予告と、請求に応じた理由の開示が必要です。
買いたたきなどの禁止行為も含め、違反すると行政指導や社名公表、さらには50万円以下の罰金が科される可能性もあります。
■ 法令遵守を「選ばれる企業」へのステップに
皆様にすぐ取り組んでいただきたいのは、「発注プロセスの可視化」と「相談窓口の拡張」です。まずは現場の受発注フローを棚卸しし、システム等を用いた書面化のルールを徹底しましょう。
キャリアコンサルタントの視点から言えば、これは単なる「面倒な法令対応」ではありません。誰もが安心して働ける環境を整えることは、優秀なフリーランスの方々に「この会社と長くパートナーとして付き合いたい」と思ってもらうための、強力な組織ブランディングになります。
まずは社内の発注実態のヒアリングから始めてみませんか? 人を大切にする皆様の真摯な取り組みが、組織を強くする確かな一歩になるはずです。


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