労務・コンプライアンス関連

「せっかく給料上げたのに…」賃上げラッシュの影で揺れる社員の心と、人事の処方箋

労務・コンプライアンス関連

「せっかく給料上げたのに…」賃上げラッシュの影で揺れる社員の心と、人事の処方箋

「経営陣を説得して、過去最大の賃上げを実現したぞ!」と胸を張ったのも束の間。現場からは「他社より少ない」「で、自分はどう評価されたの?」と冷ややかな反応…。社長からは「給料を上げたんだから文句ないだろ」と言われ、現場からは不満をぶつけられる。板挟みになり胃を痛めている人事・総務ご担当者様も多いのではないでしょうか。

「ラーメンの麺を大盛りにしたのに、スープがぬるいと怒られた」かのようなこの理不尽さ。実は今、昨今の賃上げラッシュの裏側で、非常に多くの企業が直面している課題です。

「お金」だけでは社員の心は動かない?

心理学には「ハーツバーグの動機づけ・衛生理論」という有名な考え方があります。給与や労働環境は「衛生要因」と呼ばれ、不足すると強い不満を生みますが、満たされても「不満が消える」だけで「やる気」には直接繋がりにくい性質を持っています。

つまり、物価高への対応や人材獲得のために給与という数値を上げるだけでは、モチベーションのロケットエンジンには点火しません。では、一体何が不足しているのでしょうか。

「金額」以上に大切な「2つの納得感」

賃上げを社員のモチベーションや定着に繋げるために必要なのは、以下の2つです。

  • プロセスの透明性(なぜこの額なのか):金額の根拠や評価の基準が明確で、社員が「自分の頑張りが正しく評価された」と納得できること。
  • 対話を通じた未来の提示(給料のその先):「給与を上げたから頑張れ」ではなく、「あなたのどんな挑戦を期待しての評価か」というキャリアの物語を個別に語ること。

明日からできる第一歩

ただ改定された給料袋(明細)を渡して終わらせていませんか?ぜひ一度、給与改定のタイミングで「1対1の対話の場」を設けてみてください。

「会社があなたをどう評価し、どんな未来を期待しているか」を直接伝えること。このひと手間こそが、無機質な賃金制度に血を通わせ、社員のエンゲージメントを高める最高の処方箋になります。

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